おはようございます! 昨日は雹(ひょう)が降ったり、冷え込み天気不安定です。 一利を興(おこ)すは一害を除くにしかず。 一事を生(ふ)やすは一事を減(へ)らすにしかず。 ジンギスカンの大宰相で遼の王族耶律楚材(やりつそざい)の名言です。 ジンギスカンが遼を滅ぼしたとき、カンに一見して惚れ込まれ、 30年以上にわたって複雑多難な蒙古の国政を運用した人です。 このこと自体が非凡なことですが、その間終始学問信仰に努力を続け、 禅の道も極め、詩人としても有名な人です。 元来世間の雑事は油断すれば限りなく増え、煩雑に紛れ、 だんだん余裕もなくなり、結局破滅してしまいます。 絶えず問題を省(かえり)みるとともに省(はぶ)いて、 心身ともに余裕を持つことが大切なようです。 往々にして「一利を興す」方を好んで、「一害を除く」事を忘れがちです。 その結果その中に、弊害が大きくなり手がつけられなくなります。 大宰相の言葉にしては消極的に聞こえますが、何かことをやるとき 何よりも必要なことのようです。 この言葉よくかみしめ、足元を見つめ直したいものです。